#17 BEDCRIME STORY 特別版 -3

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「BEDCRIME STORY」 の特別インプレッションです。
直訳すると「寝台犯罪物語」<ヲイヲイ

メインのインプレッションより細かくつっこみ解説するので、コミックスで新鮮に楽しみたい方は見ない方がいいかも。

この回はガールズのそれぞれの個性の特徴がよく出ているので、その辺に特に焦点をあててみたいと思ってます。よって、ストーリーの流れを無視して進めますが、よろしく。

また、紹介や感想というよりコミック研究の側面を強めてみました。
どーかね?

・・・・・・・・
ガールズがおネムの前に読んでもらう本は「赤すきんちゃん」。
しかし、素直に話を聞かないガールズによって、物語は暴走して・・


スーパーヒーロー作戦:バターカップ

さて、メルヘン・バブルス、陰謀・ブロッサムときたら、
アクション・バターカップの出番です。

これがバターカップ世界。

「狼登場」で、ブロッサムは陰謀妄想しましたが、バターカップが妄想したのがコレです。

アクション・・・というより、日本の特撮ヒーロー系の臭いがプンプンしておるのですよ。
内容は若干違えども、この絵を見る限り、
ショッカー・・・・・・そんな言葉がアタマに浮かばないだろうか。

とにかくここがポイント。これをアタマに置いて、とりあえず先に進もう。


バブルスの涙よって、ブロッサムの陰謀的赤ずきんは軌道修正されながら、なんとか物語は進んでゆき、おばあさんに化けた狼にあわや食われる!といったところで、屈強な木こりが登場。
タフなアメリカンって感じの木こりは、狼を
殴る!
叩く!
ぶちのめす!

と大活躍。
見事、狼をやっつけます。

そんなナイスガイに赤ずきんはメロメロ。
ここでガールズたちが言っている「SIGH」っていうのはため息の擬音表現。
「はぁ〜」意味的には 「ステキ!」ってとこなんでしょうな。

しかし、見ての通り、バターカップのみが「ケッ!」てな感じで不服の様子。
らしくてイイね。

そうです。バターカップがこんな展開を許すはずもない。
誰かが助けてくれる・・といった「シンデレラコンプレックス」とは無縁の自立した戦う女・バターカップが目指すものは、自力でもぎ取る「勝利」

なんと狼はクンフーの達人にしてヌンチャクマスターとして復活!

木こりなど一撃で粉砕!

たいへんだ!どうなるんだ!だれが狼を倒してくれるというのだ!

ダレが?





そう、赤ずきんだ〜!

赤ずきんは
ジークンドーの達人のニンジャだったのだ!

カッコイイです。ニンジャ・バターカップ。

ジークンドー(截拳道){Jeet Kune Do}とは、ブルース・リーが「詠春拳」をもとに独自に作り上げた総合格闘技。

ここでジークンドーが出てくるところがマニアック・・・のように思えるが、もしかしたらアメリカではけっこうメジャーなのかもしれない。と考察してみるとけっこう興味深い。

ただ、よくわからないのが
「Lucky for RED she knew JEET KUN DO and was schooled in the ways of the seven deadly chins!」

の「the seven deadly chins」の部分。「七つの死のアゴ」?

「Seven Deadly Sins」は「七つの大罪」なので、「Sins」と「chins」をかけたシャレみたいなものだろうか?文脈からみると、赤ずきんは「the seven deadly chins」でジークンドーをマスターしたようなので、「虎の穴」みたいな秘密格闘養成組織の名前ではないかと推測してみたり。
英語に堪能なヒト、ヘルプ!

しかし、狼も負けてはいません。

「おのれ〜」(意訳)とかいって、

巨大化!モンスターに変身!!! (゚Д゚)ハァ?

しかし、赤すきん少しもあわてず、懐からマジカルなスティックを取り出し、
それを天に向けて突き出すと・・・・

赤ずきんも巨大化・変身!!!!!!!!

「ウルトラ・レッド!!」



   ・・・・・・・・・・・・( ゚д゚)ポカーン





すべてが集約されているといっても過言ではないコマ。

この展開や、変身赤ずきんが何者かとか、モトネタがとか言うのは野暮であろう。
それよりも、バターカップが、いや、コミック制作者たちにとって、いや、アメリカの子供たちが、日本の特撮(アニメも含むかな?)を、日本人が思っている以上に当たり前のように「観ている」「知っている」という事実ではないだろうか。

そして、それが日本製であることも十分に認識しているということだ。
見てわかるように、「赤ずきん」の舞台は北アメリカでもヨーロッパでもない、紛れもなく「日本」である。

いや、それは早計だ。舞台がヨーロッパであっても、怪獣が登場したとたんに、日本になるのだ!

日本の特撮ヒーローモノが戦闘シーンになるとなぜか突然舞台が「空き地」になるように、そういった「お約束」の文脈も理解してるんだよ!きっと!

「怪獣・怪人」の国、日本!
これが世界に認知されている「文化」ってことをもっと理解しなきゃだめだよ、国際文化人の方々!

逆もまた真なりで、「アメコミ」ももっと読まなきゃ真のアメリカの文化理解はできないんだと、力説したい。ハンバーガーとか、グローバルスタンダードとか、ベースボールとかだけがアメリカじゃないってことだ。とりあえず、文化人はまず、パワパフの映画でも見ろってこった。そんで、「パワーパフガールズ面白い!感動した!」とか言え!

     まあ落ち着けよ… オレ( ´Д`)y━~~

・・・・・・・・・・・ま、それはともかく
実は、バターカップは「スーパーマン」とか「バットマン」とかより、「ウルトラマン」とか「仮面ライダー」とかに憧れてたりして。


さて今回の特別レビューはいかがであったろうか?

いや、言わんでもよい。全然コミック研究でもなく、単なる暴走全文感想駄文になってしまっていることは、ダレよりもよ〜〜く、この私が知っている。(文体もメチャクチャだし)
・・・・・・・・・・・おかしいなぁ?なんでこうなっちゃったんだか。

ともかく、この#17がPpGコミック中、最高クラスにランクされるであろうことが伝わっていれば、私は本望なのだ。だからオレが言いたいのは、「小学館の方、日本語版4巻は必ず出してください・・・・・おねがいします」ってコト。

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