パワパフZプロモ感想

個人的な感想としては、動きはとてもよかったです。特にバターカップが。
背景がちとショボイ。ただ、プロモなのでこれは仕方がないとこでしょう。背景美術はキャラクターデザインよりも美術の世界観をキッチリと詰めておかないとできないものなので、この段階でそれを要求するのはムチャと言える。
ガールズはまあいいとしても、少年博士だけはいただけない。どうもしっくりこないんだよなあ。
ただし、少年博士にバレエ習っている姉とかいたら、速攻で許す。
クラスメートに目つきの鋭いさかだった金髪の少女がいたら許す。
学校の先生がちょんまげしてたら許す・・・かも。

また、カートゥーンネットワークのほうから結構資金が出ているという話なので、(アメリカアニメ並?!日本の通常予算の3倍強?)クオリティ自体はかなり高いものができる可能性が高い。
(※:制作費や資金についてはまだ不確定なところがあるようです。あくまで予想ということで。スポンサー次第でしょうか?)

さらにこの企画をしかけたのはやはり、カートゥーンネットワーク側(サム・レジスター)からのようで、少女向けのアクションヒーローもの企画をしかけようとしたところから出てきたいたものらしい。企画自体はけっこう前からあったようだ。

ここからは推測だが、サム・レジスターのやり方は、日本的テイストを導入しながらも、きっちりライセンスだけは自社のものになるように仕掛けること。Puffyも「日本のアーチストが世界に!」という報道が日本ではされているが、Puffyをプロモートしてるのも、ライセンスをもっているのもカートゥーンネットワークである事実。(日本側から仕掛けたものではない)
今回のパワパフも、セーラームーンの「東映」、最近アメリカでも評判の鋼の錬金術師の「アニプレックス」に声をかけ、なおかつ大ヒットしたドラゴンボールZの「Z」をつけるという念のいれかた。
それこそ、プリキュア買っても自分トコの儲けにはたいしてならんし、どうせなら作っちまえとか思ってるんじゃないかなぁとすら思える。(プリキュアはまだアメリカでは放送されていません)
はじめからある程度ローカライズをコントロールできれば、楽ってこともあるんだと思う。
実際なんだかんだいっても、アメリカでヒットしてるのはあまり現代性のない無国籍な舞台のものが多い。SFの「カウボーイビバップ」「トライガン」、日本を舞台としていても、現代性のない「るろうに剣心」や「犬夜叉」。ジャパン的な要素を含みつつも無国籍な「ナルト」、舞台が日本でもどこでもあんまり関係ないバトルばっかりやってる「遊戯王」、そして「ドラゴンボールZ」。(名探偵コナンはコケたようです)

パワパフZも舞台はTOKYO CITYだがけっこう無国籍的な感じになるのではと予想しているが、さて。

とりあえず、このまま進めば(放送局は未定だが)、まずは日本で放送、のちアメリカで放送という流れにはなっているようだ。また、まだまだ企画段階なので、この後設定等変更する余地は大いにあるようです。

・・・あれかな、やっぱりサムが、ものすごく「日本アニメぽい感じで仕上げてくださーい」と要求したあげくに東映がそれに答えてみた、って感じなのかもね。アイテムとか、妖精とか。でも、妖精はさすがにいらないよなあ。

 

あと、今回の国際アニメフェアは、よーやっと名前の通り「国際」的な色が強くなっていたようだ。
アメリカからのオファーを受け 『強殖装甲ガイバー』TVシリーズ決定!
パワパフの例とは少し違うが、海外からのオファーで日本アニメが作られるという流れがあったし、
『欧米の最新アニメ市場と日本企業の次の一手』レポート
こちらを見るとかなり顕著にでている。私には「日本アニメはウケるから欲しい」でも、それなりにバクチの要素も強く、方向性や長期化をコントロールしにくい、という欧米の声のように聞こえた。そりゃさすがにどんなヒットでも何回もリピートしてりゃ飽きるよなあ、なんて。今までは日本のアニメから「発掘」していた手法を、「こんなものを作って欲しい」という手法に切り替えはじめたんではないかと思える。
あと、ソニーとコムキャストの設立するケーブル局というのも興味深い。(プレリリースはこちらだが、よくわからん)
海外に日本アニメ専門チャンネルでもおったてる気なのかしらん?国際アニメフェアでもアニプレックスの動きはけっこう大きかった。世界で成功しているカートゥーンネットワークのノウハウを得るため積極的に近づいたとも考えられなくもないが、それは考え過ぎか。ミュータントタートルズなど、FOXでも放送していたり、CNでも放送していたりと、コンテンツ主体の動きはけっこうあり、今後どうなってゆくかちょっと興味はある。
最終的にはどこがライセンスを持っているかが勝負になるんだろうか?

PpGZは最終的に作品の出来がどうなるかはわからないが、「おもいつき企画」ではなく、思ってる以上に計画的で戦略的で、綿密であるような気がしてきた・・・・・あわわわ、考えすぎでしょうか??
とまあ、イロイロと考えちゃうくらい、やっぱり衝撃的なニュースだったということで。


参考リンク:
東映アニメーションプレリリース記事
東映アニメ『パワーパフガールズ』リメイク化(アニメ!アニメ!)
「東京国際アニメフェア2005」が開幕(impress)
【TAF】新作『IGPX』『出ましたっ! パワパフガールズZ』制作発表会で見えたカートゥーンネットワークの世界戦略!!
160カ国で放映された人気作をリメイク(TAFレポート)
Demashita! Powerpuff Girls Z(wikipedia)


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