コミック版PpGの形態

コミック版パワーパフガールズは、DC から刊行されていることもあり、上記のアメコミ基本形態にそって制作されてます。
月刊22ページ、フルカラー、広告混じりのB5。いわゆるリーフです。作家も毎回違います。

一冊に1話ないし2話の読み切りのシリーズです。

ただ、すでに述べてきた典型的な「アメコミ」らと違う大きな特徴は、アニメのコミカライズだということ。 推測ですが、The Powerpuff Girlsの版権はCARTOON NETWORK(もしくはCRAIG McCRACKE)にあって出版社にはないでしょう。DCはそのコミカライズの権利・コミックとしての発行の権利くらいでしょうな。

そんなわけで、他のアメコミと比べ、作家によってその作風が大きく変わるといったことは少なく、ガールズは複数の作家が描いているにもかかわらず、アニメの作風や世界観を逸脱しないように描かれています。
これがバットマンなんかだと、作家によって絵柄や雰囲気がかなり違っちゃったりするのですが、ガールズにはそれがありません。ま、その分、作家らはなるべく自分の本来の画風がでないように苦労してるんではないかと思いますが。(#2のDan Fraganなんかその典型かと)

さらにいえば、アメコミにありがちな別作品のキャラクターらが共演するクロスオーバーもおこりません。

コミックの最終コマは必ずこのような、おなじみのカットで終わります。それに合わせて、ナレーションのセリフが入るところまでいっしょ。
徹底してアニメの世界観にそって描かれているわけです。

表紙(#1 〜#53)

カバーsample

上部左に「DC」のロゴ。
上部中央に「CARTOON NETWORK」のロゴ。
上部右には「刊行ナンバー」。
そして、中央上に「The Powerpuff Girls」のロゴ。
これらは必ず決まった位置にレイアウトされ、例外はありません。

さらに、表紙だっていうのにデカデカとバーコードが印刷されていて、見苦しいことこの上ない。が、流通上のしくみなんだろうから我慢するしかない。裏表紙は広告スペースなので、裏は使えないようです。

また、タイトルのようなキャッチやセリフがカバーアートに入るが(例外あり)、これが中のコミックのタイトルかというと・・・そうでもない。例えば、左のカバーでは「A FEAR-Y TALE!」とタイトルっぽいのが入っているが、実際の中のコミックのタイトルは「BEDCRIME STORY」。もちろん同名のこともあります。

フィル・モイのサインそして、何度もいうようだけれども、カバーアートはすべてフィル・モイが描いています。

comics CODE

←さらに注目してもらいたいのはコレ
刊行ナンバーの横に「A」にヒゲが生えたようなマークがあるのがわかるだろうか。これは「コミックス・コード」というものです。
これはなにかというと、コミックの「検閲コード」
アメリカではコミックは「有害図書」なので、これが必要なのらしい。まあ、実態がどのようなものかはよくしらないけど。(規制ではなく出版社が自主的につけているものらしいし)

まあ、これだけでも日本の漫画がいかに自由であるかがわかるちょっとしたエピソード。

表紙(#54 〜)

カバーsample

DCに新しいブランドDC KIDS が作られたことをうけて、2004年9月より、ジュニア向けDCコミックとしてPpGコミックも表紙のレイアウトが変更された。

やはりコミックスコード認証マークはついている。

伝統的なDCのマークから、新ブランドのDCマークに変更。マスコットキャラの名前は「Johnny」くん。

webではゲームやらなにやらと連動してDC KIDSのカテゴリーになっているが、コミックのみでは「JOHNNY's DC」というカテゴリーになるみたいだ。

主にアニメのコミカライズ作品がこのブランドになるようで、PpG以外にも「CARTOON NETWORK BLOCK PARTY 」、「JUSTICE LEAGUE UNLIMITED」、「SCOOBY-DOO」、「TEEN TITANS GO!」などもこのブランド。(2004.9現在)

 

読者ページ

読者ページ

その他特徴的なのは、巻末に毎回読者ページ(私がかってに付けた名前・おたよりコーナーのほうがよかったかな)がついていること。

ここは読者からのイラストやお便りなんかが載せられています。このあたりなんぞはかなり雑誌っぽい。もちろん読者は小さなお子さんのようだ。

ほかに、他のCARTOON NETWORKコミックの宣伝やスタッフクレジット、そして次回予告なんかが載っています。

このページ#1〜10までは「CARTOON NOTES」だったのに#11〜はなぜか「SUGER & SPICE」に変わった(なぜに?)



 

キャラクターカード さらにキャラクター紹介なんかもあったのだが、それもいつのまにかなくなってしまっている。

「Collector's Card #○○ of 12」とあったくせに
#3 バブルス
#4 プロフェッサー
#5 モジョジョジョ
#7 市長

だけしかなく、「#7 市長」を最後に以後掲載されていない。最後の市長にいたっては、「Collector's Card #7」とだけあり、「 of 12」が消えている。PpG トレーディングカードのからみでなんかあったのだろうか?それとも編集の単なる手抜きか?

追記:最近刊行のものはこの読者ページがなくなってしまってます。

作家陣

もちろんガールズも分業で描かれていて、作家も毎回違います。
ただ、以下の作家らがだいたいメインで描いています。

ペンシラー(PENCILER)

Philip Moy:
すべての表紙も手がける、コミック版ガールズのメインアーチスト。実際にこの人の作品が一番多い。途中から愛称っぽくPhil Moyと自ら表記はじめたので、こちらもそれにならい以下「フィル・モイ」と呼びます。インカーも兼ねているので、スタッフリストにはARTISTと表記されている。サイトにのってる写真や名前からどうも東洋系みたいですね。チャイニーズ?

Ricardo Garcia Fuentes:
フィル・モイの次のに多いのがこの人。

Christopher Cook:
ファンサイトthe Pokey Oaks Fanfic Libraryの常連で、プライベートでもパワパフコミックを描いていた人。スカウトされたのかな?詳細はわかりませんが、だとしたらすばらしい。

ライター(WRITER)

Jennifer Moore & Sean Carolan:
男と女のコンビの原作者なんですが、夫婦なのかなあ?フィル・モイとよく組むことが多いです。

Abby Denson:
この人もよく書いてます。 Ricardo Garcia Fuentesと組むことが多いようです。
ある意味これらのキャストの中で一番よくわからん人。
マルチなクリエイターとでもいうんでしょうか、なんか色々やってるみたいです。「MZ.PAKMAN」というロックバンドもやってます。この人マンガも描いてるんですよ、しかもかなりアングラっぽい(これは同人誌なんだろうか・・・・?)。妙なアジがあって面白いです。なんかゲイのマンガもあるみたいで・・・・もしかしてドラッグクイーンていうやつなのか?この人のマンガをみたいなら、ABBYMANIA!!!!!へ直行せよ。
・・・・シンプソンズのコミック原作なんかもやってるみたいです。

インカー(INKER)

Mike DeCarlo:
ペンシラーが毎回替わっても、インカーは常にこの人。
インカーも兼ねるフィル・モイの回を除けば、ほぼすべて彼が描いているので、クレジットされる回数からいっても、ある意味、影のメインアーチストともいえる。なんか、あちこちで仕事しているみたいですが、絵柄はオーソドックスなアメコミ調なようです。これとかみると、自力でPpGとかも描いてるみたいで、たまにはペンシラーから描かせてやってもいいんじゃないかと思いますが、どうなんでしょ?>DC。

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